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BIGLOBEデータセンターの仮想化を実現

~最先端のOpenFlow技術を活用~

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2013-04-22

NECビッグローブ株式会社

NECビッグローブ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役執行役員社長:古関 義幸、以下BIGLOBE)は、サーバとネットワークをソフトウェアで一括制御するデータセンターの仮想化を実現し、本年4月より運用を開始いたしました。これまでのサーバ仮想化に加え、ネットワークも仮想化することで、従来約2週間を要していたサーバ・ネットワーク(インフラ)構築期間を約10分へと大幅に短縮いたしました。

データセンターでは、2008年頃からサーバの仮想化が広がり、“数分でサーバを立てられる”、“必要な時に必要な分だけ使える”など、様々なメリットがもたらされました。しかし、ネットワークは、構築や変更のたびに多くの機器に複雑な設定が必要になるなど運用効率が課題となっていました。また、セキュリティ強化や冗長化、他社クラウドとの連携など、高度なネットワーク構築には個別にSIが必要になるなど、柔軟性や拡張性に制限がありました。そのためBIGLOBEでは、ネットワーク構築の課題を解決するSDN(Software-Defined Networking)化と、データセンターの仮想化により、スピーディーで柔軟性の高いインフラ構築を実現いたしました。

BIGLOBEデータセンター仮想化の概要は以下の通りです。

  1. NECのOpenFlow技術によりSDNを実現
    SDNを実現するためのOpenFlow(注1)技術をベースに、NECが独自開発した「ProgrammableFlow」と共通の基盤を活用することで、BIGLOBEデータセンターのネットワークを仮想化。なお、SDNによる運用は2012年9月から開始。
  2. データセンター仮想化を実現するクラウドコントローラーを独自開発
    仮想化したサーバとネットワークを連携させ、一括制御するクラウドコントローラーをBIGLOBEが独自開発。これにより、データセンターの仮想化を実現し、本年4月から運用開始。従来、手動で行っていた“ネットワークリソースの確認”、 “機器1台1台へのIPアドレスやインタフェース番号の割り当て・設定”、“サーバとネットワークの接続”をすべて自動化。サーバ台数、ネットワーク機器の種類など約10項目を入力するだけで、従来2週間かかっていたインフラ構築を約10分へと大幅に短縮。
  3. VXLANによる複数拠点の接続
    仮想化したスイッチ間の接続にはトンネリングプロトコルであるVXLANを採用しているため、スイッチやルータなど既存の物理ネットワーク装置の設定を変更することなく複数拠点を接続できる。例えば、企業内の基幹システムや、他社データセンター上にある既存システムと、BIGLOBEデータセンターに構築したサービスを接続することも可能。
  4. モジュール化により最新の機器や技術に柔軟に対応
    クラウドコントローラーは、 “OpenFlowコントローラー”、“ネットワークサービスコントローラー”、“サーバコントローラー”など、制御する機能別にコントローラーをモジュール化(分割)。各コントローラーは個別に開発されており、機能ごとにバージョンアップできるため、新しい製品や規格、利用者のニーズの変化にいち早く対応できる。また、クラウドコントローラーはオープンソースを中心に開発しているため、ベンダーの端末に縛られることなく、様々な機器に対応できる。

BIGLOBEでは、OpenFlow技術のより高度な活用をすすめ、インフラ設計まで不要となる、さらに柔軟性の高いデータセンターの実現を目指してまいります。サービスやアプリの提供スピード向上を実現するとともに、インフラ構築に必要な工数を削減することで、アプリやサービスの開発に専念できる環境を実現してまいります。BIGLOBEでは今後も、最新技術を活かした新しいインターネット活用を提案してまいります。

以上


(注1)
OpenFlowは、ネットワークを集中制御できる次世代ネットワーク技術。ソフトウェアによってネットワークの構成や機能をプログラミングできるようにするコンセプトSoftware-Defined Networking(SDN)を実現する技術の一つ。

 

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【参考資料】