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2010年09月08日

ツイッターの返信・転送比率に先行指標性
〜ツイッター分析でみる「食べるラー油ブーム」のクチコミ分析〜

 
株式会社日経リサーチ
NECビッグローブ株式会社
 

株式会社日経リサーチ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊東信行、以下 日経リサーチ)と、NECビッグローブ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役執行役員社長:飯塚 久夫、以下BIGLOBE)は、共同でツイッター上での桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」のクチコミ分析を行った。なお、ツイッターデータは、NECビッグローブ『ツイッターデータ分析サービス基盤』のデータを利用。分析は日経リサーチが実施した。
「食べるラー油」という新しい市場をつくった桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」は、2009年8月に発売以来大ヒットを記録。そこで、クチコミの伝播スピードが特に速いと言われるツイッター(http://twitter.com/)上で「食べるラー油」ブームの拡がりを分析した結果、@ツイッターの返信・転送比率にブーム拡大の先行指標のような動きがみられ、AWebサイトを引用することで情報が伝播していく様子がみられた。

■返信(reply)・転送(retweet)、件数が最大になる前の1ヶ月半前に増加
「辛そうで辛くない少し辛いラー油」について、ツイッター上での“つぶやき”(投稿)を
(1)誰かに返信したつぶやき(reply)、(2)誰かのつぶやきを転送したつぶやき(retweet) 、 (3)それ以外のつぶやき(simple tweet)、の3種類に分類した。
件数の推移では、テレビの情報番組でラー油の特集が組まれた3月22日〜28日の週に最大を記録(図1−1)。種類別の構成比では、他者のつぶやきに返信や転送をした割合が2月8日の週に、前週の36%から57%へと急増している。これは、ラー油について書かれたつぶやきについて、返信や転送といった形で関心を示したことを表しており、ツイート数が最大となるおよそ一ヶ月半前から既にラー油のつぶやきに対する関心が高まっていたことが推測される(図1−2)。

図1−1.ツイート数の時系列推移(件数はツイッター全体の20分の1)
2010/1/25 〜 2010/6/27
図1-1

 

図1−2.ツイートの種類別構成比の時系列推移(2010/1/25 〜 2010/6/27)
図1-2

 

■画像共有サイト、製品メーカーサイト、ニュースサイト等が引用されながらクチコミが伝播
ツイッターでは、投稿できる文字数が140文字と制限されるため、情報量の多いものはURLを引用して伝えることが多い。ツイッターのユーザー間での返信や転送といったコミュニケーション・ネットワークに、つぶやきで引用されたWebサイトを重ねると、情報の参照に使われるWebサイトがみえてくる(図2)。最も引用が多かったTwitpic (http://twitpic.com)をはじめ、画像共有サイトの引用が目立つ。ユーザーは、ラー油を購入できると、まず商品自体やご飯にかけた場面等を写真に撮って、それを公開することが多いためである。また、製品メーカーサイト、製品を紹介するニュース記事(GIGAZINE、Yahoo!ニュースなど)、ソーシャルゲームのネタ(ツイッター診断メーカーでの診断結果)などの引用も混在しており、企業の商品サイトや品薄状態を伝えるニュース記事を引用することでクチコミを拡げていることがみてとれる。

図2. つぶやきを発信したユーザー間の返信・転送関係と、引用されたWebサイトをネットワークで表した図(※)
図2

※  図中の丸の中に記載されている数字は、緑の引用サイトは引用の多い順番から10位までのナンバリング、赤は返信・転送を多く受けたユーザーの多い順番から10位までのナンバリングをそれぞれ表している

今回の結果から、ツイッターでは話題性の高い情報には返信、転送といった活発なコミュニケーションで反響が起こり、それには多くのWebサイトが情報の伝播に介在していたことがみてとれる。ブログ分析が発信される情報自体が分析対象だったのに比べ、ツイッター分析ではこのようなユーザー間のコミュニケーションや参照情報がより注目すべき分析対象となりそうだ。

 
 
 
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