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プレスリリース
BIGLOBE
2008年04月24日

東京造形大学とBIGLOBEが、
新しいビジュアルアートの才能を発掘・支援する共同プロジェクトを発足
〜Webショウケース「クリエイターズアリーナ」を中核に、
若手クリエイターの育成とプロデュースを実現〜

 
東京造形大学
NECビッグローブ株式会社
 
 

学校法人桑沢学園 東京造形大学(東京都八王子市、学長:諏訪 敦彦、以下東京造形大学)と、NECビッグローブ株式会社(東京都品川区、代表取締役執行役員社長:飯塚 久夫、以下BIGLOBE)は、Webを活用し、新たなビジュアルアートの才能を発掘・支援する共同プロジェクトを本日より開始いたします。本プロジェクトは、BIGLOBE上に開設するWebショウケース「クリエイターズアリーナ」を中核に推進するものであり、両者は、学生を中心とした若手クリエイターの発掘・育成に積極的に取り組んでまいります。

このたびのプロジェクトは、アートと社会の新たな関わり方や、従来にない芸術系大学の価値提案を目指す東京造形大学と、Web上での新しいコンテンツ表現の場の創造や、これまでにないビジネスインキュベーションに取り組みたいと考えるBIGLOBEが、共同で展開するものであります。両者は、「クリエイターズアリーナ」を若手クリエイターの作品募集や、発表の場として活用するとともに、様々なジャンルの才能や作品がコラボレーションする場、さらには、デザインやビジュアルアートのプロフェッショナルとしてのデビューへ向けたビジネス接点の場として活用することで、プロジェクトを推進してまいります。

本プロジェクトのトータルプロデューサーには、グラフィックデザインメディアの最前線で第一人者として活躍されている岡本一宣氏を招聘することで、幅広く質の高い才能との出会いから、プロを目指すクリエイターの育成、プロデュースまでを行なってまいります。

本プロジェクトの概要は次の通りです。

  1. 新しい才能表現の場 Webショウケース「クリエイターズアリーナ」の開設
    BIGLOBEサイト上に、Webショウケース「クリエイターズアリーナ」を開設。 
    学生を中心とした若手クリエイターの “ギャラリー”や“コンペティション”の場として活用。
    “ギャラリー”として、東京造形大学の卒業展作品などが掲載されるほか、今後、海外芸術大学、アート系専門校の作品やプロアーティストの作品集などのコーナーを増設予定。ビジュアルアートにおける若手アーティストの先鋭的、挑戦的作品から、トップレベルのクオリティの作品までが一覧できる開かれた“ギャラリー”であり、従来には無いアートコンテンツとして広く展開していく。
    (URL: http://creators.biglobe.ne.jp/

  2. 新しい才能を発掘・育成するためのコンペティションの実施
    岡本一宣氏をはじめ著名アートディレクターや東京造形大学教授などが審査員となって、「クリエイターズアリーナ」上で“コンペティション”を実施、エントリー作品の展示や優秀作品の選考過程についても、コンテンツとして公開。
    本年9月に開催する第一回目の“コンペティション”として、東京造形大学学生を対象に「ZOKEIアリーナ」を実施。BIGLOBEパブリッシング(注1)からWeb書き下ろし小説として出版されている「パープルレイン」(注2)を題材としたビジュアル化作品を募集。映画やアニメ、グラフィックデザインなどのクリエイターが自由に作品制作を行うことで、Webならではの新しい表現スタイルの創造を狙う。また、優秀作品については、岡本一宣氏を中心とする各ジャンルの専門家がアドバイスを行なうなどブラッシュアップを図り、有償コンテンツ化、プロ化への支援を行う。

  3. 新しい才能を刺激、モチベートさせるシンポジウムの実施
    才能発掘やプロ化への支援とともに、若手クリエイターの制作意欲と、社会参加への意識を刺激するシンポジウムも実施。
    第一回目の“コンペティション”「ZOKEIアリーナ」(注3)に向けて、本年5月より東京造形大学内で「芸術と商業」をテーマとした特別授業「ZOKEI講座」(注4)を開催。学生のコンペティション作品制作に関する具体的なイメージ作りを支援するとともに、Web社会や新しい商業システムにおけるクリエイターのあり方について学生に問題を提起。毎回テーマに即したプロフェッショナルやクリエイターをゲストとして招き、大学教育においてはとかく対立する概念として捉えられがちな、クリエイションとビジネスを同一線上で思考する新たな視点を確立させることを狙う。また、さまざまな問題をはらんでもいるWeb空間における表現の未来について、社会的な議論の契機を生み出す。

 
東京造形大学は、本プロジェクトを通じ、Webビジネス、サービス展開において豊富な実績を持つBIGLOBEと提携することで、芸術系大学としての新しい価値提案を行なってまいります。これまで大学の限られた空間の中に閉じ込められていた学生たちの日常的な制作活動が、Webにより社会の多様な価値観と直接接することが可能となり、より実践的でダイナミックな教育が展開されます。本プロジェクトを通じて、学生がクリエイターとして生きるための出会いを支援すると同時に、ビジュアルアートの新しい可能性を探ってまいります。BIGLOBEは、本プロジェクトを通じWebならではの表現スタイルを駆使する若い世代のビジュアルクリエイターを育成し、新しいエンタテインメント市場の創造に取り組んでまいります。また、今までにないコンテンツクリエイトスキームの構築についても積極的に取り組んでまいります。

今後も両者は、Webを通じて様々なジャンルのクリエイターのコラボレーションを実現し、新たなビジュアルアートの価値創造と発展を目指してまいります。

以 上

 
(注1)
オリジナル電子書籍を制作、出版、販売するオンライン出版事業
http://publish.biglobe.ne.jp/
 
(注2)
恋、仕事、夢につまずく女達の姿を25歳コラムリストLiLyがリアルに描く
6章からなる連作短編小説。
http://publish.biglobe.ne.jp/purplerain/
 
(注3)
「ZOKEIアリーナ」 
9月の学園祭に合わせて、コンペティションの審査会を実施予定。
 
(注4)
「ZOKEI講座」 詳細は別紙1をご参照ください。
第1回 5月27日:「芸術の不純」  〜応用芸術の挑戦〜
第2回 6月17日:「プロってなに? 」 〜プロを育てる仕組み〜
第3回 7月1日 :「作者はダレだ!」 〜Web時代の創作と評価〜
第4回 7月19日:「商業というクリエイション」 〜未来の観客と出会う〜

 
「クリエイターズアリーナ」の画像イメージは、別紙2をご参照ください。

 
 本件に関するお客様からの問い合わせ先
     
  BIGLOBEカスタマーサポート
    電話:(0120)86−0962
    http://support.biglobe.ne.jp/ask.html
別紙1


シンポジウム(ZOKEI講座)の概要

グランドテーマ「芸術と商業」

芸術とは非営利活動、芸術家は清貧の求道者、商業は営利活動、商人はお金を牛耳る俗物…人々の心にそのようなイメージがあります。それは、社会とうまく折り合っていけない社会的弱者としての芸術家、その孤高の純粋性に対するある種の憧れ、社会とうまく立ち回っていく社会的強者としての商人に対する嫉妬や侮蔑という期待が、そのイメージを支えているようです。しかしながら商売と絶縁して芸術家はどうやって食べていくのでしょうか。イノベーション精神のない商人が厳しい競争社会で生き残れるでしょうか。芸術家も商人も柔軟でタフな精神が求められます。
このシンポジウムは大学教育の現場から発せられ、社会の現場の実務者との議論を通して、芸術の商業行為、商業の創造行為、そのクロスオーバーするポイントを探っていきたいと企画されました。
 

第1回
「芸術の不純」ではこのベーシックな葛藤を解きほぐします。

第2回
「プロってなに?」ではすべてが曖昧になり迷走する現代においてひとつの判断を探ります。

第3回
「作者はダレだ!」ではオープンソースとコラボレーションの精神とアノニマス・デザインへの認識を問いかけます。

第4回
「商業というクリエイション」ではコンテンツ産業と流通産業の未来を見据えたイノベーションの可能性を考えます。


 
 
第1回テーマ:「芸術の不純」〜応用芸術の挑戦〜
5月27日(火) 17:00〜20:00
作品の価値を測るもの、保証するものは何でしょう?売買価格?人気?そんなもので測られることを潔しとしないならば、誰にも理解されない孤高の純粋性を求めるのでしょうか。芸術性とエンタテイメント性は水と油?求められるものに応える創作活動は純粋ではないのでしょうか?
芸術教育の分野にはながらく「純粋芸術」と「応用芸術」という区分がありました。前者はfine art=絵画や彫刻に代表される古典的な枠組み、後者はapprication art=デザインを指し示しています。この呼称から「apprication artは不純なのか?」という疑問が起こります。しかしながら人々が生きる社会に実務的に介入しているのは圧倒的に「不純な芸術」です。いまいちど、芸術における「純粋」の意識と葛藤を解きほぐします。

 
第2回テーマ:「プロってなに? 」〜プロを育てる仕組み〜
6月17日(火) 17:00〜20:00
インターネット上に限らず今日の社会には発表の場が増え、誰でも比較的容易に公共の場で作品や腕前を披露することができます。誰もが手軽に情報を得ることが出来、人間の技術を補い支援する機械や装置が発達し、ハイ・アマチュア層が増え、アマチュアとプロフェッショナルの垣根はどんどん低く曖昧になっているかのようです。このような時代に立つ「プロフェッショナル」とは何でしょうか。確定申告の内容がそれを証明するのでしょうか。かつては「プロ・デビュー」とは一生を決める重大事でした。「プロといってしまえばプロだし。アマといってみればそうかも…」というユルさを彷徨う現代にあってなお期待される「プロの登場」とはどのようなことなのでしょうか。

 
第3回テーマ:「作者はダレだ!」〜web時代の創作と評価〜
7月1日(火) 17:00〜20:00
インターネット・メディアにおいてweb2.0と呼ばれる双方向コミュニケーション技術の発達/普及により誰もが作者として発表の場を持ち、みんなで作品を育て変化させていくプロジェクト型作品(あるいはサービス)が恒常化しています。一部に損害を与え、倫理観と合法性が問われる事件も耳目を集めます。しかし今日のコンピュータ技術はオープンソースという考えのもと、互助組織的に改良されてきたたまものです。ここに「利権」をめぐる軋轢が生じるのです。「誰の発案か」を巡り特許、著作権が競い合われます。作者はダレだ!?という問いと同時に、作者を護るべきか、どのように護れるのか、これも倫理と技術にまたがる大きな課題です。

 
第4回テーマ:「商業というクリエイション」〜未来の観客と出会う〜
7月19日(土) 14:00〜17:00
ものを作る事だけが創造行為ではありません。ものごとが成立する文脈をプロデュースし、流通する構造をマネージメントすること、すなわちメディアをデザインすることもまた重要な創造行為といえます。コンテンツはアーティストやデザイナーが、メディアはプロデューサーが担うという分担分業制に留まらず、プロデュースやマネジメントの能力を持ったコンテンツ・クリエイター、コンテンツのビジョンを持ったプロデューサーやマネージャーがイノベーション(を巻き起こしています。これまでのマーケティング手法ではあがってこないマーケットを開拓する。ニッチな市場をターゲットにした新しい産業も起業されています。芸術と商業の純愛は実現するのか。純愛を長く続けられるのか。連続シンポジウムの最後に、最初の疑問に立ち返って何が明らかになったのかを整理します。

 
※イノベーション:新しい技術の発明だけではなく、新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革
(引用:wikipedia)

別紙2

「クリエイターズアリーナ」画像イメージ

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